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Vol.9 「三田祭実行委員会」

塾生の”全力”を支える





2018年10月30日、三田キャンパスにて、三田祭実行委員会 委員長の馬場永希也さん(写真 左、以下敬称略)にインタビューをさせていただきました。

―――団体の概要を教えてください。


「第60回三田祭委員会」が正式名称で、11月に行われる三田祭を作り上げる活動をしています。委員200人で20万人規模の学園祭を運営して、基本的には裏方の業務を行っています。 特徴は4年間活動を続けるところ、赤法被がもらえるところ(笑)です。 来場者からの目線、塾生からの目線、僕たちからの目線を引き合わせて学園祭を作り上げていくという感じです。

―――60回目の三田祭に合わせた年間スケジュール、どういった時期に動いているのかを教えてください。


まず、12月初旬から次年度に向けた活動を始めています。12月の時点では、3学年合わせて150人になのですが、その全員が12月からフル稼働というわけではないです。9つの部署に分かれて活動するのですが、そのうち4つの部署が12月から動き始めます。そこから11月までハイペースで進みます(笑)。

―――では本当に1年間通して動いているんですね。部署というのは具体的にはどうわかれているのですか。


9つの部署のうち、一番三田祭に関わる4つのメインの局は一般企画局・本部企画局・広報宣伝局・渉外局です。 一般企画局は運営、テントの立て方だったり参加団体対応であったりを行います。本部企画局は学園祭での企画を行って三田祭をより良くしようということです。広報宣伝局は実際の三田祭の広報を行います。そして渉外局は企業から協賛金をいただく、といった形です。 ちなみに2・3・4年生で1つの部署を構成しています。1部署は大体30人程度です。1年生はどこの部署にも所属せず、三田祭が終わった後入局ということになっています。三田祭前、10月ごろに行きたい部署の希望を取って、三田祭の後にもう一度取って、局調整会で一人一人納得するまで話し合って決めます。勿論枠があるので、こぼれてしまう人もいるのですが、誰しもが納得した形で終われるようにしています。

―――それぞれの学年の業務や役職はどのようになっていますか。


2年生が一番大変な時期で、実働が多いため、3年生4年生がサポートしつつやっています。 委員長は4年生、委員長補佐は3年生がやっています。2年生が実働で三田祭の基盤を担っていて、1年生は装飾など、三田祭の基礎を学ぶ時期です。 各局も4年生がトップで3年生が補佐をしています。補佐の3年生は4年生に実質つきっきりになって、学ぶことを学ぶという感じです。基本的には階段的に、補佐が次年度のトップになります。

―――では三田祭自体の話になりますが、今年のメインテーマを教えてください。


義塾の精神である「独立自尊」を体現するという中で、僕たち委員それぞれが理想の三田祭を持っていて、理想の三田祭に対して何ができるか―たとえばより良い運営、より良い企画、企画の中でこうすれば理想に近づく―という形で行っています。委員一人一人がそれぞれのテーマを持っています。 とはいえ、委員の中で組織としてのテーマはあります。今年は60周年記念なので、「歴史に残る三田祭」がテーマになっています。それに向けて委員一人一人が、何ができるか考えて、先ほど言った4局の局長であったり各部署の部長であったりと一緒にそれぞれ目標を立てつつ頑張っています。

―――なるほど、各自どうしたいか、という理想がある中で動いて三田祭を作り上げるということですね。では例年の三田祭の様子についてですが、規模などはどのくらいですか。


来場者数全体だと20万人規模で、実際に参加している出展団体は410団体程度です。参加塾生、つまり参加団体の構成員全員の人数は1万5千人です。

―――4日間だと土日の来場者数が多いんでしょうか。


そうですね、でも今年は金曜日が勤労感謝の日なので金・土・日がやはり多くなりますかね。


―――フィナーレに近い時間になると通路も人でいっぱいですよね。


僕たちも裏でずっと今どうなってるの?みたいな感じであたふたして(笑)、インカムをつけた上級生がずっと「流れてくださーい!」って声かけて(笑)。




―――お疲れ様です(笑)。


それが楽しくてやっているので(笑)。


―――本祭期間、4年生や特に委員長さんはどのように動いているのでしょうか。


4年生、特に僕は本祭中は本部にずっといて、大学から借りているキャンパスすべての鍵の管理を第一の使命としてやっています。誰に貸しているのかなどを全部把握しつつ、誰がどこに入っているかというシフトの管理をしたり、警備に回ったり、ですかね。

―――現状の課題はありますか。


三田祭に対する課題、大きな課題はあまりないのですが、各局・各部署での小さい課題はあります。やはり組織を運営することに対する課題はありますね。 6,7年前までは3,40人が定員だったのですが、本祭での業務が増えたということを受けて4,5年前に定員を50人に増やしました。それによってここ数年で入ってくる委員の人数が増えたので、その200人という大きな組織の運営に当たって、僕が皆を巻き込めているのか、各局2・30人の中で全員がフル稼働しているか、というのが課題だと思います。 ―話がそれますが200人のシフトを作るのは大変です。それもまあ楽しいんですが(笑)。

―――どのような広報活動を行っていますか。


まず三田祭自体の広報と、協賛金を得るための広報の2つに分かれています。 協賛金を得るための広報は渉外局が司っていまして、OB会であったり、日吉で開かれる連合三田会大会で名刺交換を行ったり、という地道な部分ですね。それと日吉界隈、三田界隈の方々に、三田祭があって宣伝したいので、と言って広報するなどですね。 三田祭自体の広報は広報宣伝局が司っていて、パンフレット・ウェブで大きく分かれています。それに加えて、今年からアプリも出ます。独学で学んだメンバーがいて、その子が作ってくれました。あとは前夜祭の広報もあります。今年はUBERworldさんをお呼びすることができました。前夜祭も三田祭の広告塔です。

つまり広報のメインは4つ、パンフレット、ウェブ、アプリ、そして前夜祭ですね。

ちなみに前夜祭は三田祭と枝分かれして運営していて、僕も兼任での運営として前夜祭の中では委員長ではなく下っ端として働いています。 200人の中から1年生を抜いた150人が前夜祭と三田祭で兼務して動きます。本祭とは関係なく、全く違う業務を担当することもあります。

―――ほかのキャンパスの文化祭実行委員会とのかかわりはありますか。


一切ないです。昔は「六慶祭」というものがあったようで、おそらく慶應の6つある学園祭が連合していたのだと思うのですが、今は全く交流はないです。 ただ、出店する側の立場に立つ勉強という目的で、2年生がSFCの七夕祭に出店しています。2年生は本当に忙しいですね。

―――委員長として心掛けていることや行っていることがあれば教えてください。


先輩から引き継がれていることがありまして、僕は「“三田祭に対する心がけ”と“三田祭実行委員に対する心がけ”は違う」と教わっています。 まず三田祭実行委員会での委員長の心がけについてですが、もちろん委員長は委員会の顔として、スポットライトを受けることが多いんですね。でもその中でもやはり仕事をしていて活躍しているのは委員であって、だから僕は委員長でありスポットライトを浴びながらも、その頑張っている委員たちを陰から後押しするような委員長になることを心掛けています。委員の活躍にちゃんとスポットライトが当たるように、いろいろな企画をサポートしていこう、ということの心がけはしています。 三田祭に対しての心がけは、委員長の僕が、というより三田祭実行委員会全体が心掛けていることになると思います。三田祭に対する誇りというものはもちろんありますし、出店してくださる団体・塾生の皆が本当に限られた学生生活の中で全力をかけてきたものを披露するわけで、それを一番やりやすい環境を僕たちが提供しないといけないという使命、心がけは持っています。 塾生1万5千人がそれぞれの学生生活を送る中で共通する通過点が三田祭であって、その人たちがやってきたことに誇りを持って発表できる場を僕たちが作らないと駄目だ、と思います。

―――団体の構成員や下の代に伝えたいことはありますか。


難しいですね。 後輩に伝えたいことは、学園祭の“本質”です。 “本質”と言うのは僕たちにしかわからないことで、それは先ほど言ったように、“学園祭は参加してくれる1万5千人の塾生たちが4年間しかない学生生活の中で全力を披露する場である”ということです。そこからずれること、例えば実行委員会本位の三田祭になってしまうことは(あるべき姿とは)違います。塾生の集大成を僕たちは支えなくてはいけない、それを忘れないでほしいなと思います。

―――最後に、記事の読者に伝えたいことはありますか。


第60回三田祭が11月22日から25日にかけて行われます。その4日間の非日常は1年にそこしかないので、その非日常をぜひ味わいに来ていただければ、僕たちとしてはとても幸せです。

―――ありがとうございました。





第60回三田祭HP https://www.mitasai.com/

関連して、団体の構成や役職についてもう少しお聞きしました。

―――ちなみに委員は200人ということでしたが、構成はどのようになっていますか。


各学年50人、男女は25人ずつです。

―――その各学年の50人は皆さんやめてしまうことなく4年生まで続けているんですね。


皆とてもモチベーションが高いので、僕たちの中でほとんどやめることはなく最後までやっていますね。

―――次の役職、委員長などはいつ決めるのですか。


11月下旬、本祭終わったあと12月初旬までに執行部選挙がありまして、同期の中で決めるという形です。同期50人で集まって、その3年生の代だけで決めます。

これでインタビュー内容は以上です。

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